この記事ではBlenderを使ってボクセルモデルに2つのマテリアルを設置した。これによってUnityやClusterのアイテムに任意の2色が着色ができるようになる。金色についてはBlender上だけで着色できた。
この記事のきっかけ
Clusterのアイテムに金色を着色したいと思うものの、MagicaVoxelの色の中には金色がない。実は金色という色は無くて、光沢を付けて金色に見せることで表現するらしい。
この記事の参考書籍
準備
“trophy01.blend”をダブルクリックしてBlender起動。
画面にオブジェクトが表示された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/795316b92fc766b0181f6fef074f03fa-800x326.png)
1つ目のマテリアルを作成
マテリアルの操作は、画面右下のプロパティメニュー(図の赤枠)の中の“マテリアルプロパティ”(図の青枠)から行う。
マテリアルプロパティアイコン(図の青枠)をクリック。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/2b530e80c7d0de90885e285c5d798063-800x326.png)
現在オブジェクトに設定されているマテリアル(名称:palette、ピンク色)が表示される。
こんなマテリアルを設定した覚えはないのだが、オブジェクト表示をシェーディングモード(画面の右上にある)のレンダリングにすると、確かにオブジェクトはピンク色に着色された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/c8856789ec11ab8b1013037cef6929f9-300x532.png)
既設定のマテリアル削除
まず、元々ついているピンクのマテリアルを削除する。
マテリアルスロット(マテリアルがリスト形式で表示されているエリア)の右にある[-]ボタンをクリックすると、マテリアル“palette”が消えた。
新規マテリアル作成
次に、マテリアルスロットの下に表示されている[新規]ボタン(図の赤枠)をクリック。
マテリアルスロットに“マテリアル”という名称の新マテリアル(図の青枠)が作成された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/3a4f695a458cb0ac0aceaa2eb13ac2dd-800x426.png)
新マテリアルの詳細はスクロールして確認できる。パラメーターが沢山ある。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/f96d9b4281f6d16b3c7589aed5a17be5-500x575.png)
マテリアルの色を調整(基本色+光沢)
基本色設定
まず基本色を設定する。マテリアル・パラメーターの“ベースカラー”白色部をクリック。
カラーパレットウィンドウが表示される。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/94ed160662be198949535a112047e9b4-500x405.png)
カラーパレットのなかで、金色の元になる黄土色の部分をクリック。
マテリアルのベースカラーが選択色に変更された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/f4a1b0aed5dc02442c433030ff24c031-500x373.png)
表示されているオブジェクトの色もベースカラーに変更された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/8aa09ea6d7822fbb10331635d428d488-800x327.png)
光沢を追加する
ここから、設定した黄土色を金色に見えるよう、マテリアル調整を行う。
今回操作するパラメーターは“粗さ”と“メタリック”の2つだけ。
まず“粗さ”を“0.5”から“0.1”に減らしてみる。
オブジェクト表面の粗さが減って、ツルツルに見えるようになった。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/f36fc0458607842cbf0775516687491b-500x430.png)
次に、“メタリック”を“0.0”から“1.0”に変更。
オブジェクト表面が金属っぽくなった。なんとなく金色に見える。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/e99cc3808964d9e08ec8fb27d43842de-500x384.png)
思い切って“粗さ”を“0.0”に変更すると、ツルツルのピカピカになった。金色だ!できた。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/b1db37a1df6c6332fc8bdf704e9d1e49-500x379.png)
あまり金が強くてもよくないかなと思い、メタリック“1.0”、粗さ“0.1”に戻す。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/1249f2682be7181f6a6266c99ee5cae6-500x279.png)
2つ目のマテリアルを追加する
次は、台座部分の色を変更する。
現時点で画面左上のモード表示は“オブジェクトモード”になっている。
モード表示部分をクリックして、“編集モード”に変更。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/ad328257df3c27d0237be29c2f1fd87c-800x301.png)
オブジェクトの表面に、点と線が表示された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/90b0dfa136419ccc91fda6fec27764ca-500x568.png)
台座の色(マテリアル)を作成するため、先ほどと同様に画面右にマテリアルプロパティを表示する。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/571a82aa9fa95e9dd03f724dc3a94890-800x264.png)
追加マテリアル作成
新しいマテリアル(色)を作成したいので、(先ほどは[新規]ボタンをクリックしたが、今は表示されていないため)、マテリアルスロットの右にある[+]ボタンをクリック。
マテリアルスロットに、空のマテリアルが追加された。
ここで表示された[新規]ボタンをクリックすると、空のマテリアルに名前(マテリアル001)がついて、プロパティエリアに各パラメーターが表示された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/1229c317e01c766a53c2709efe066b18-800x550.png)
新マテリアルの色設定
台座の色は青にする。パラメーターのベースカラー部をクリック。
表示されたカラーパレットの、青色をクリックしてベースカラーに指定した。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/085f435ecdb57e7076774ccbc381f72e-800x440.png)
2つ目のマテリアルでオブジェクトに着色
オブジェクトの表面にマテリアル(色)を指定するために、選択モード(画面左上にあるモード表示の右に表示されている)を、“点”モードから“面”モードに変更する。
これにより、オブジェクト表面の“面”を選択できるようになる。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/88ed93005e0cb97394dcb2f41037a9e6-800x348.png)
オブジェクトの“面”を指定した状態(図の赤矢印)で、マテリアルスロット(青のマテリアルが選択されている状態)の下に表示された[割り当て]ボタン(図の青枠)をクリック。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/485aac62cea3d548d1555ce3bfa037e6-800x291.png)
指定された面(だけ)が、マテリアル001(青)に変更された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/aeb80bad1055d60bd4b8dc8204f77f1c-500x340.png)
さらに台座の他の面を指定して、マテリアルプロパティの[割り当て]ボタンをクリック(マテリアル001が選択された状態)。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/51e8fc29fa61692e70bc4c925b602ad0-800x307.png)
台座の1面がマテリアル001(青)に変更された。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/4b820548ffdca22d08fbb3ba51ee22f3-500x344.png)
全ての台座面を同様の操作でマテリアル001に変更した。トロフィーオブジェクトのマテリアル設定終了。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/92d57db0790a5fa5b8a0cc20858a9366-800x295.png)
オブジェクトのエクスポート
オブジェクトのマテリアルが設定できた(目標の金色)ので、このオブジェクトをエクスポートしたい。
画面左上のモード設定を、“オブジェクトモード”に変更。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/c2dda1d20b57ad8d0298a15686591503-800x282.png)
画面上部メニューから「ファイル」→「エクスポート」→「FBX」クリック。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/2daf4508ecfda0c22097a042b7d1c1b4-500x340.png)
“Blenderファイルビュー”ウィンドウ(エクスポートウィンドウ)が表示される。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/2f18037bd1f8ce03c181f385b76816e3-500x306.png)
ウィンドウ右の詳細設定を、Unity用に変更(図の赤枠)し、保存先をデスクトップに指定、ファイル名を入力して、右下の[FBXをエクスポート]ボタンをクリック。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/43814141cb3a5bcf3e479e89303d3de2-800x436.png)
デスクトップにFBXファイルが作成される。
新ファイルをダブルクリックすると、Windowsに付属した“3Dビューアー”が起動して、保存した3Dモデルが表示された。
しかし、金色ではない。
トロフィーも台座もベースカラーではあるが、設定したはずの光沢が全くない。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/619338d8eae13903374c3d959b4532ea-800x418.png)
(以下も失敗の操作)
何を間違えたのかと思い調査。
FBXファイル保存時の設定で、ウィンドウの右上にある、“パスモード”を“コピー”にして、その右に表示されたアイコン(箱が2つみたいな)をクリックして“ON”にすると、保存時にテクスチャーを埋め込むことができる・・とのこと。
これか!と思って再設定し、[FBXをエクスポート]ボタンをクリック。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/5524848c92466b4f89ec7329440bb253-800x476.png)
作成されたFBXファイルを3Dビューアーで表示するも、変わらず金色ではなかった。
さらに
このファイルをUnityにインポートしてみたが、やはり金色ではなく黄土色だった。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/9113139b16a8da3452f5f9b7797fcd83-500x192.png)
その後、ノード(今はよく分からない)を操作してみたり、モードをテクスチャペイントにして作業したりしてみたが、金色をエクスポートする方法は分からなかった。
![](https://nahbun50.com/wp-content/uploads/2023/02/9115b90819a46b4f54acddb9107f30bf-500x521.png)
どうやらBlenderからマテリアルをエクスポートしてUnityにインポートすることはできないらしい(難しい方法があるのかもしれないが自分の技量では無理そう)。
オブジェクトに2つのマテリアルを設定することはできたので今回は終了とする。
この記事の参考書籍